今日も素敵な映画に出会えました。
わかばです。
こんばんは。
ワタシは映画をこよなく愛しているのですが、
音楽もこよなく愛しているかといわれれば、
実はそうではないと思うのです・・・。
聴かないわけではないのですが、
「NO MUSIC,NO LIFE」ではないのです。
家にCDはほとんどありません。
ipadにもほとんど入っていません。
そんな私が、「ああ、このリズム、懐かしい!」
「これ!どこかで聴いたことある!」
と思い出をかきたてられた映画があります。
「エデン」です。
(以下、ネタバレ注意です)
EDEN(仏/2014/131分)
監督:ミア・ハンセン=ラブ
キャスト:フェリックス・ド・ジブリ ポーリーヌ・エチエンヌ
ストーリー:(あくまでわかば目線)
1992年、パリに住む大学生のポールの夢はDJになること。クラブで出会ったスタンとコンビ「チェアーズ」を結成。二人の評判はあれよあれよという間に広がり、パリのクラブ「キング」で皿を回すまでに!それだけではなく、アメリカにも渡り、人気はうなぎのぼり。しかし、そんな毎日が長く続くはずもなく、歯車が一つ一つ噛み合わなくなっていくように、ポールの人生も一つ一つ狂っていく・・・。
ポールの人生が下り坂になってくるところあたりから、
私の頭には平家物語の冒頭がリフレインしだしました。
「奢れるものは久しからず、ただ春の夢のごとし・・・」
洋の東西を問わず、これが真理なんですね。
好きな仕事で頂点極めて、
みんなでアメリカ行ったりして、すごく楽しいそうな前半と、
お金もなくなって、信頼してた人間もいなくなって、
まとわりついてくるのは、どうでもいい人ばかり・・・
という後半のコントラストが鮮やかでした。
後半、母親とか元カノとかに
「いい加減、夢から覚めてまともに働きや。」
みたいなことを言われるんですが、
わかっちゃいるけど、やめられない。
みたいな感じで、どんどん泥沼に入っていくんです。
その様が、なんというか他人事ではないように感じられてくるんですよね。
そのどうしようもない気持ちを、音楽が包んでいくんです。
不思議なもので、前半はノリノリで聞いてた曲も、
後半になって2010年にもなろうとすると、
テクノ系の音楽が、なんだかダサく感じてくるんですよね。
つまり、この映画は1992年から始まって、
2012年あたりまでの10年のスパンが描かれるのですが、
私もほとんどその世代だから、
他人事とは思えませんでした。
結局ポールは全てを失っても、
希望を失わないんです。
彼は、DJはやめても、
文章講座みたいなところに通って、
詩を書きだすんです。
夢と成功、挫折と再生。
まさに「EDEN」です。
補足:クラブの群集が映された時、
群衆の一人が「大和魂」って漢字で書かれたTシャツ着てて笑った!
では、さようなら~