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言葉だけじゃたりない?!

日本語教師わかばの綴る日常のあれこれ。映画や本について書くことが多いです。たまに旅行記やアウトドアも。

映画No4【恋人たち】


映画『恋人たち』予告編 - YouTube

三日坊主です。すみません。

星占いにも、「飽きっぽさがネックです。」

「熱しやすく冷めやすいタイプです。」

などの文言が並んでいます。

何を隠そう、いて座のA型です。

 

こんばんは。

わかばです。

 

今日の映画は「恋人たち」です。

恋人たち

原作・脚本・監督:橋口亮輔

キャスト:篠原篤 成嶋瞳子 池田良

あらすじ(公式ホームページより引用)

 東京の都心部に張り巡らされた高速道路の下。アツシ(篠原篤)が橋梁のコンクリートに耳をぴたりとつけ、ハンマーでノックしている。機械よりも正確な聴力を持つ彼の仕事は、ノック音の響きで破損場所を探し当てる橋梁点検。健康保険料も支払えないほどに貧しい生活を送る彼には、数年前に愛する妻を通り魔殺人事件で失ったという、つらく重い過去がある。
郊外に住む瞳子(成嶋瞳子)は自分に関心をもたない夫と、そりが合わない姑と3人で暮らしている。同じ弁当屋に勤めるパート仲間と共に皇族の追っかけをすることと、小説や漫画を描いたりすることだけが楽しみだ。ある日パート先にやってくる取引先の男とひょんなことから親しくなり、瞳子の平凡な毎日は刺激に満ちたものとなる。
企業を対象にした弁護士事務所に務める四ノ宮(池田良)は、エリートである自分が他者より優れていることに疑いをもたない完璧主義者。高級マンションで一緒に暮らす同性の恋人への態度も、常に威圧的だ。そんな彼には学生時代から秘かに想いを寄せている男友だちがいるが、ささいな出来事がきっかけで誤解を招いてしまう。
それぞれの“恋人たち”は、失ってはじめて「当たり前の日々」のかけがえのなさに気づいていく――

 

世の中、言葉にできない言葉に満ちているんだなぁ・・・。

そんなことを思いました。

 

冒頭、少ししか出てきませんが、

瞳子が勤める弁当屋の奥さんは、

怒りをコントロールできず、

まわりにあたり散らす人。

あたり散らされた人は、言い返したいことばを

ぐっと飲み込んで、耐える。

世の中の理不尽に耐える。

拳を握りしめて、唇を噛みしめて。

 

話したいこと、

自分の中からだしてしまいたいこと、

いっぱいあるのに、

全然、言葉にならない。できない。

 

主人公たちはぽつぽつと話し出す。

でも、それは誰の耳にも届いていない。

誰も人の話を聞いていない。

 

印象的だったのは、

会社に行かなくなったアツシを

ビールとお弁当を持って訪ねる。

そこで、アツシは

「妻を殺した男を殺してやりたい。」と感情的に言う。

それを聞いた上司は

「殺しちゃだめだよ。」

と言う。

アツシのやりきれない思いは上司に届いておらず、

(届くはずもないんだけれど)

「殺しちゃだめだよ。あなたともっと話がしたい。」

という上司の言葉もアツシに届いていない。

うつむいたままの上司と、硬い表情のアツシでそのシーンは終わり。

 

ああ、コミュニケーションって

こんなにもこんなにも不毛なのか・・・。

 

折しも読んでいた本(「わかりあえないことから」平田オリザ著)

に「みんな違って、たいへんだ」

だから、わかりあえないという前提で、

ちょっとでも分かり合えたらよしとしよう。

というようなことが書いてありますが、

本当にそうなんだな、と思いました。

(この本は明日にでもレビューするつもりです)

 

愛する人を失っても、

平凡すぎて狂いそうでも、

お金がなくても、

人は生きていかねばならない。

でも、一人では生きられない。

 

その時、その時に誰かと出会い、

その人のことは何も知らないけど、

その人には、その人なりの生きてきた道があり、

その道が、今のその人を作っていて・・・

 

誰かと出会って、

目の前にいるその人の言葉にならないものと

わたしの言葉にならないものを

お互いに交換できたとき、

ちょっとした希望が生まれるのかもしれないと思いました。

明日も元気に生きようと思える希望が。

 

あなたの渇きに映画のひとしずくを・・・

では、さようなら~。