誰かとの出会いが人生を変えることがあるのと同じように、
一冊の本との出会いが人生を変えることもあります。
誰とも出会わなければ、どんな本も読まなければ、
変わっていくことはないので、
今日も明日も誰かに会うよう心がけ、
本を開くようにしようと思っています。
こんばんは。
わかばです。
今日は、『幸せになる勇気』を紹介します。
ご存知の通り、ベストセラー『嫌われる勇気』の続編です。
3年前に発売された『嫌われる勇気』を読んでから、
アドラーはわたしの人生の指針のひとつとなりました。
その続編ということで、大切に一言一言噛みしめるようにして読みました。
尊敬とは何か?
教師になった青年が教育現場での悩みを
哲人に相談し、そこから、議論が始まるという展開です。
教師として上手く、生徒を導けないと言う青年に
哲人は言います。
教育の入り口は「尊敬」以外にはありえない。
では、尊敬とは何なのでしょうか?
「尊敬とは、人間の姿をありのままに見て、その人が唯一無二の存在であることを知る能力のことである」。(中略)
「 尊敬とは、その人がその人らしく成長発展していけるよう、気づかうことである。
うーん、よくわかりません・・・。
他者への関心
では、具体的にはどのようにすればいいのか・・・?
教師と学生でも、上司と部下でも、親と子でも
人を動かしたいと思う時、大声を出したり命令したりして、
言うことを聞かそうとする人がいます。
でも、それは権力に服従しているだけだと哲人は言います。
ではどうすればいいのか?
自己への執着から逃れ、他者に関心を寄せること。その指針に従って進んでいけば、おのずと「共同体感覚」に到達する。
「共同体感覚」というのがちょっとわかりづらいですが、
これはアドラー心理学を学ぶうえでのキーワードみたいです。
具体的にはどうすればいいのかというと、
「他者の関心事」に関心を寄せる
のだそうです。
日本語学校にはアニメやマンガなどに
関心のある学習者がたくさんいます。
そういったものに「関心を寄せる」ことは、
日本語教師としても大事なことなのかもしれません。
悪いあの人、かわいそうなわたし
愚痴というのはよくないということが頭ではわかっていても、
何かのきっかけですぐに愚痴をこぼしてしまいます。
その内容はいつも
悪いあの人、かわいそうなわたし
です。
上司が悪い、
そんな上司にこき使われるわたしはかわいそう・・・
悩んでいる人はこのどちらかのことしか話していないと哲人はいいます。
そして、話すべきは
これからどうするか?
幸福の本質は「貢献感」
どうして、この仕事を続けているのかなというと、
卒業式のときに「先生のおかげで合格できました。」
とか言われたらうれしいというのが理由のひとつにあると思います。
しかし、それでは、「自立」という教育の目標が達成されていない
と哲人は言っています。
この本を通して以下の言葉が一番、響きました。
教育者は、孤独な存在です。誰からもほめてもらえず、労をねぎらわれることもなく、みんな自力で巣立っていく。感謝すらされることのないままに。(中略)生徒からの感謝を期待するのではなく、「自立」という大きな目標に自分は貢献できたのだという貢献感を持つ。貢献感のなかに幸せを見出す。それしかありません。
自分の人生は、日々の行いは、すべて自分で決定するものなのだと教えること。そして決めるにあたって必要な材料ーたとえば知識や経験ーがあれば、それを提供していくこと。それが教育者のあるべき姿なのです。
悩めるあなたに共同体感覚を。
では、また~。
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