日本語教師わかばの教え方がうまくなるブログ

日本語教師わかばのことばにまつわるあれこれ。ライターもやってます。旅行と映画と本が好き。

本No27【おとなの小論文教室】才能は自分の中になく、他者の中にある。

前回の更新から1週間近くたってしまいました。

本業が忙しくなり始めまして、

気がつけばこんなに時間が・・・

実はこのブログの各記事、書くのに

えらく時間がかかっているので(1時間くらい?)、

もう少し、時間短縮をして行こうと思う日曜の朝です。

(せめて30分を目指したい)

 

おはようございます。

わかばです。

 

さて、ポイント5倍のクーポンがあったため、

本屋で何か買おうと思って、

あてもなく文庫本の表紙を見つめていた時に、

ビビッときた本の紹介です。

このビビッは間違いでなく、本当にためになりました。

おとなの小論文教室。 (河出文庫)

おとなの小論文教室。 (河出文庫)

 

やりたいことは何なのか?

中学、高校を通して、進路指導と言えば、

「やりたいことは何か?」って大人に問いかけられました。

そんなの華麗にスルーしておけば、

今頃、まっとうな仕事をしていたのかもしれませんが、

真面目に考えてしまい、語学方面に進むことになりました。

就職氷河期にぶち当たり、そのせいだけではなく、

就職を真面目にする気もなく、

セミナーや説明会をドタキャンしたりして、

家で本を読んだりしていました。

(すみません)

やりたいことをする引き換えに

今思えば、「わたし、やりたいことあるもん」と強がっていたのです。

今も変わらぬあのリクルートスーツの群れの中の一匹ではない、と。

でも、やりたいことのかなえ方も努力の方向も知らずに、

ただ、大学生という身分に甘えて、

現実に向かい合うことから逃げていたのでした。

しかし、卒業も近づいてそうそう逃げていられなくなり、

親戚の紹介してくれた会社に就職しました。

今も問い続ける「やりたいこと」

就職した時点で、「やりたいこと」から

足を洗えればよかったのですが、

就職したことで、さらに「やりたいこと」がはっきりしてきました。

そして、今の仕事を始めるわけですが、

「やりたいこと」も「仕事」になると、

「やりたい」だけではすまなくなります。

連れ添った女房のように、「ドキドキ」も「ときめき」も失せてくると、

また「わたしのやりたいことって何だろう?」

という問いが頭をもたげてくるのでした。

才能は他者のなかにある

そう考えてしまうと、

終わりのない迷路にはまり込んだみたいになりました。

そして、そのぐるぐるの中にわたしもこの本を読むまでいました。

だけど、

才能は自分の中になく、他者の中にある

というこの一文を読んで、

スッと気が楽になるのを感じました。

自分の中にもともと個性はない。

自分の中にもともと才能はない、としてみる。

自分の個性は、人に出会って、関わって、自分の価値を認めた相手の中にあると考えてみる。

たとえば、私だったら、私の中に、本を書く能力はない、とする。

ある日、編集者のKさんと、Tさんが本を頼んでくださる。

そのとき、二人に会って、私の個性が生まれた。

私の能力は、Kさんと、Tさんの中にあった、ということになる。

日本語教師としてのわたしの能力も、

一緒に働く先生たちや、学生との間にあるわけです。

そう考えれば、相手をよく見ようと思うし、

日々を大事に生きねばという気になってきます。

 

他にも素敵な章が満載です。

 

自分に他者を。

では、また~。