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言葉だけじゃたりない?!

日本語教師わかばの綴る日常のあれこれ。映画や本について書くことが多いです。たまに旅行記やアウトドアも。

映画No39【長江哀歌】離れ離れになった家族が住む町が水没する・・・その時、人は?

映画

京都の川といえば、京都の市街を南北に流れる鴨川です。

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写真は四条大橋から撮りました。

この日はすごく晴れていて30度くらいあった日です。

この右側には飲食店が軒をつらね、

川の上に床をだして、川床をつくり、

夏はそこで食事が楽しめます。

 

こんばんは。

わかばです。

 

長江哀歌(2006/中国)

今日はこちらの映画を紹介します。

三峡ダムの建設によって水没してしまう町が舞台の映画です。


長江哀歌(字幕版)

長江哀歌 (ちょうこうエレジー) [DVD]

監督:ジャ・ジャンクー

主演:チャオ・タオ

   ハン・サンミン

あらすじ:

サンミン(ハン・サンミン)は、16年前に別れた妻(マー・リーチェン)と娘を捜しに山西省から長江流域の都市、奉節にやって来る。昔の住所を頼りに妻の実家を訪ねたものの、そこはすでにダム建設のため水の底に沈んでいた。役所に問い合わせてもらちがあかず、結局、彼は安宿に腰を落ち着けて2人の行方を捜すことにする。

※以下、感想とネタバレがあります。

 

ひたすら曇りの街・奉節

当時の中国の地方都市がすごくリアルに描かれています。

わたしが中国にいた当時に大流行していた歌が

音楽として使われていたりして懐かしかったです。

一時期、中国の四川省に住んでいたので、

わかるのですが、あのあたりってずううううっと曇っているんです。

日本でいう快晴という日がほとんどなくて、

なんだか気分まで鬱々としてくるような土地柄です。

この映画はその雰囲気をよく表していて、

雲なのか靄なのかわからないけれど、

川の上にたち込める白いスクリーンのようなものを背景に

映画が進んでいきました。セリフも少なめで暗い感じです。

セリフは重要人物がぼやくように話すか、

外野が怒鳴るかのどちらかで、これも中国をよく表しています。

特に、主人公以外はほとんどの人間が四川方言を話していました。

 

水没する街の家族は・・・

水没する街の家族を探す二人が登場します。

その二人は山西省からやってきたふたり、

この二人は物語の中で交錯することはありませんが、

伏線がすれ違い、2つのカップルの視点から見た、

ダム建設が描かれていきます。

山西省というのは、中国の北部に位置し乾燥した土地で、

湿気の多い四川省とは全く違います。

山西省から来たシェン・ホンがやたらと水を飲むのも

うなづけました。汗かくから喉が渇くのです。

また、そういう土地のためにここに住む人が

家を追われるというのが言いたかったのかな?

そもそも何のためにダム作るの?国威発揚

ゆっくり進む映画で説明もないので、

こういうことを考えながら観て行かなくてはいけません。

寝てしまいそうになります。

 

別々の道へ

水没する前に探しに来て、

二人はお互いの伴侶を見つけ出すのですが、

ちなみに、サンミンの元妻は三万元で買ったらしいです。

まぁ、それでも愛していたのでしょう。

しかし、さすがにもう心を元に戻すことはできませんでした。

そこがまさしく「哀歌」です。

探しに来た方は、伴侶が心にまだいるから、

遠路はるばる探しに来ているわけです。

お互いに会って、会えなかった時間が

いかに自分たちを遠ざけたのか確認し、

泣くこともわめくこともなく、

ただ唇をかみしめ、

新しい人生を歩み始めるという映画です。

 

さいごに

ダム建設で家が水没したら、他の所へ行ってまた生きる。

ただ、それだけのこと。

ことさら騒ぎ立てるでもなく、

悲劇的にうなだれるわけでもない。

中国の強さってこういうところにあるんじゃないかなって

画面に映り続ける長江の流れを観ながら考えました。

 

週末に中国映画を。

では、また~。

 

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