(更新2019年1月13日)
英語のレッスンに行ったら、
先生たちがみんなアロハシャツを着てました!
今週はアロハウィークだそうで・・・。
休み時間はいつも音楽がかかるのですが、
それもなんだかハワイアンな音楽・・・。
そういうのって一体感があって、
テンションあがります。
アロハウィークの間にまた行きたいっ。
こんばんは。
わかばです。
みなさんが働いている日本語教育機関には
スピーチコンテスト、運動会などのイベントがありますか?
わたしの勤務先には「詩の朗読大会」というイベントがあります。
先日、そのイベントが行われ、わたしのクラスの学生が、
賞を3つも獲ってくれました~。
とても嬉しかったのですが、
イベントを十分に楽しんでもらうために、
どんなことをやったのか?
今日は書きたいと思います。
まずは、授業でいくつかの詩を学生に紹介し、
一緒に読み、言葉を味わい、声に出して読みました。
それから2週間くらいは朝のウォーミングアップが
詩の朗読になりました。
その最初に学生に紹介する日本の詩がどれがいいのか、
というのは、わりと難しい問題です。
そこで、言葉が学生の心に届き、
音読して日本語のリズムが感じられる詩を
5つ紹介します。
レベルは中級を想定しています。
雨ニモ負ケズ(宮沢賢治)
鉄板中の鉄板です。
カタカナで書かれているところが、難しいのですが、
逆に考えると、カタカナの復習にもなります。
最後の「ソウイウモノニ、ワタシハナリタイ」
で、そういうものとはどういうものか?
というのを一緒に考えます。
星とたんぽぽ(金子みすず)
「わたしと小鳥とすずと」があまりにも有名で、
先述の朗読大会では毎年、かならずこの詩は読まれるほどですが、
金子みすずを読むなら、わたしは断然「星とたんぽぽ」派です。
見えぬけれどもあるんだよ 見えぬものでもあるんだよ
のところがスラスラっと言えるようになるまで時間をかけて
自分の体で日本語のリズムをつかませること。
また、「見えないけれど、あるものって何だろう」とか話します。
けむり(寺山修司)
言葉で1羽の鴎を撃ち落とすことができるか。
ぼくは悲しくなるとけむりをみている。
これも短いながら、筆者のメッセージが強く伝わる詩。
学生と 一緒に筆者のメッセージを考えます。
それから「けむり」が意味しているものは何かも考えます。
感情をこめて、強く読むことを奨めます。
サーカス(中原中也)
これを選んだ理由はさいごの
「ゆあーん、ゆよーん、ゆやゆよん」につきます。
オノマトペが味わえる詩です。リズムもいい。
ただし、いいたいことが分かりづらいのがネックです。
だけど、個人的に中原中也の詩が好きなので、いつも紹介しています。
朝のリレー(谷川俊太郎)
小学校?中学校?で読みましたよね?超有名な詩です。
これは、「~とき、~」の使われ方がよくわかる詩です。
眠る前のひととき、耳をすますと、どこかで目覚まし時計のベルがなってる。
「~と、~」も出てきます。
学生は筆者のいわんとすることをなかなか理解できませんが、
説明を加えながら、何度も読んでいると、だんだんわかってきます。
以上、5選です。
他にも漢字圏の学生が多いときは、漢詩も選びます。
中国語で読んでもらったうえで、日本語で読んだりします。
大事なのは大きな声で恥ずかしがらず、
みんなで何度も音読すること。
そして、多少わからないことがあっても、
その響きとリズムを染み込ませることです。
そして、先生が好きな詩を選ぶ。
「この詩のここに、わたしは心が震える!」というのを伝える。
そうじゃないと、
ただの難しい詩を読んでいるだけの授業になってしまいます。
あなたの授業にも詩を。
では、また~
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