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言葉だけじゃたりない?!

日本語教師わかばの綴る日常のあれこれ。映画や本について書くことが多いです。たまに旅行記やアウトドアも。

映画No60【ジュリエッタ】母になってはじめて気づく母の想い。すれ違う母娘の物語。

映画

ノリのいい人間でいたい。

明るい人間でいたい。

いつも笑顔でいたい。

 

こんばんは。

わかばです。

 

ジュリエッタ(スペイン/2016)

スペイン語の映画をまたまた観に行ってきました。

あまり宣伝されていなかったので、ともすると見逃してしまいそうでした。

劇場に入り、自分の席に行くとすでにおばさんが座ってました。

ガラガラだったんですけど、「ここが自分の席や!」と言い張るので、

前の方の席に勝手に移動しました。


『ジュリエッタ』映画オリジナル予告編

監督:ペドロ・アルモドバル

主演:エマ・スアレス

あらすじ:

スペインのマドリードで、一人生活している中年女性ジュリエッタ(エマ・スアレス)は、ある日ずっと行方がわからなかった一人娘アンティアを知人が見掛けたと聞き、ショックを受ける。ジュリエッタは、12年前自分に何も告げずにこつぜんと消息を絶ったまな娘に宛てて手紙を書き……。

 

どこにでもいそうな母の物語

オープニングは真っ赤なカーテンのような布が映し出されます。

しわが寄って行って細かく揺れています。女性器を思わせるしわの寄り方で、

ああ、この映画もまた母の物語なんだなと感じました。

 そして、タイトル「ジュリエッタ」主人公である母の名前。

お母さんになれば、子どもからは普通どの言語でも名前で呼ばれません。

だけど、「ジュリエッタ」は「ジュリエッタ」。

母であり、妻であり、そして、一人の女である人間の半生を描いた物語です。

今までのアルモドバル作品と違って、奇抜な登場人物もいなければ、

嘘のような事件も起こらず、どこにでも転がっていそうなエピソードなのに、

2時間もの間、スクリーンに釘付けになってしまいました。

静かで美しく希望に満ちた映画ではないかと思います。

 

娘と住んだ家で娘を待つ

赤い布は実はジュリエッタが来ていたシャツでした。

揺れていたのは、恋人のロレンソとともに、老後をすごすため、

長く住んだマドリッドからポルトガルに引っ越すための

荷造りをしていたからで、その時、男とも女とも見分けがつかない

裸の人間のオブジェのようなものをプチプチに包んでいたからです。

これはジュリエッタの友達が創作していたオブジェです。

その後、行方不明になっていた娘に会ったと娘の友達に聞いて、

急遽、ポルトガル行をやめ、マドリッドに残ることにします。

そして、娘と住んでいたマンションに引っ越します。

そこでジュリエッタは娘にあてて長い手紙を書きます。

そして回想シーンに入っていきます。

 

猛スピードで追いかけてくる牡鹿

長距離電車で旅をしている若き日のジュリエッタ。

そこへ、ひとりの怪しいオッサンがやってきます。

「一緒に話してもいい?」とかいうので、「きも」と思って、

食堂車へ行ったら、なんとイケメンがいます。(それが未来の夫)

「こっちのほうがいいわ」じゃないけど、彼と意気投合。

その時、牡鹿が電車を猛スピードで追いかけてくるんです。

盛り上がって「じゃあ、またね」ってお互い席に戻ったら、

電車が急停車して、何かと思ったら、あのオッサンがなんと停車駅で

電車を降り、飛び込み自殺をしていたのです。

その夜、眠れない二人は結ばれます。

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その後、夫(←名前を失念)が住むアンダルシアの町に移り、

娘アンティアを産みます。が 、幸せな時間はそう長くは続かず・・・

という話です。

孤独と自立、依存と絆

親と子の関係って実は近すぎるがゆえに、むちゃくちゃ難しい。

「家族という病」という本もあるくらいだし(読んでいないけれど)

当たり前だけど正解もない。

親にだから言えないことも、子供心にたくさんあるのが普通なんだと思います。

それでも、親というものは傲慢で何でも言ってもらえてると勘違いする。

子どもを自分のいいように理解してしまうんですよね。

「友達みたいななんでも言い合える親子なんです!」とかいう親。

嘘くさすぎる。

誰かの庇護のもとを離れ、自立しようとするとき孤独を感じるのは、

いわば、最初の壁。

そういうとき、先生でも上司でも器の大きい大人に

サポートしてもらえたら、ラッキーだと思います。

わたしは人との出会いの運がよくて助かったので。

そして、そういう人の絆があれば、

大人になれば家族との絆にも気がつける。

でも不幸にして、そういう大人と出会えない場合、(本作のように)

ちょっと辛いことになるかもしれない・・・

 

だけど、だけど・・・

 

自分が母になったとき、

母の気持ちもわかる。わかりすぎるくらいに。

そのとき、どんな母と娘も、最高の母と娘になれるのだと、

この映画は教えてくれています。

 

https://iwiz-movies.c.yimg.jp/c/movies/pict/c/p/4e/92/357895_005.jpg

お母さんにありがとう。

では、また~。

 

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