日本語教師わかばの教え方がうまくなるブログ

日本語教師わかばのことばにまつわるあれこれ。ライターもやってます。旅行と映画と本が好き。

【読書感想】これからの先生へ「教室へのICT活用入門」

緊急事態宣言も5月末までとなりました。

なんともGW感の薄いGWですが、

みなさんいかがお過ごしですか?

 

こんばんは。

わかばです。

 

今日は、藤本かおる先生の

「教室へのICT入門」の感想を

書きたいと思います。

教室へのICT活用入門

教室へのICT活用入門

  • 作者:かおる, 藤本
  • 発売日: 2019/11/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 この本が出版され話題になったころ、

コロナは対岸の火事でした。

 

それからすぐ、日本にも飛び火し、

日本全国の学校は休校になり、

日本語学校も休校になるところが増えました。

じゃあ、授業はどうします?

オンラインじゃないですか?

ということで、

そこここでオンラインの勉強会が開かれ、

わたしもここぞと参加いたしました。

本当にたくさん勉強させていただき、

感謝しています。

 

ですが、みなさん勉強会ってちゃんとメモとって、

あとでまとめたりしています?

何を隠そう、わたしはしていません!

 

そんな時、動画のアーカイブもいいけれど、

1冊にまとまった本があるといいですね。

それがこの本というわけ。

わたしはいくつかの勉強会で得た知識を

確認するかのようにこの本を読みました。

 

また、今まさにオンライン授業について

勉強中のみなさんはこの本を読みつつ、

実践しつつ、種々の勉強会に

行ってみるのもいいと思います。

 

次に、この本の中でも、

特に刺さった箇所を紹介していきます。

 

KKDからIDへ

この本の中で一番印象に残った言葉です。

どういう意味かというと

KKD(経験と勘と度胸)からID(インストラクショナルデザイン)

 多くの場合、ベテラン教師は勘と経験を頼りに、

新人の教師は度胸を頼りに授業しています。

それは、自分たちの受けてきた教育がベースに

なっています。

 

ですが、ICTを使った教育というのは、

まだほとんどの人が経験していません。

 

じゃあ、どうすればいいの?

という話になるのですが、

そこででてくるのが、

インストラクショナルデザインです。

 

わたしはこの1月にあひる先生(@ahiru5963)の

日本語教師のためのインストラクショナルデザインを受講しました。

お正月を利用した短期集中型で、とても大変でしたが、

いい勉強になりました。みなさんにもぜひお勧めします。

sarajevo.hatenablog.com

上記講座の課題図書にもなっている本。必読です。

上手な教え方の教科書 ~ 入門インストラクショナルデザイン

上手な教え方の教科書 ~ 入門インストラクショナルデザイン

  • 作者:向後 千春
  • 発売日: 2015/08/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 しっかりとした教え方の基本を学べば、

経験と勘に頼らずとも教えられると

学びました。

 

それから、ぼんやりと思っていたことが

しっかり理論となっていることを知ったことも

よかったです。

 

みなさんもぜひ受講してみてください。

 

反転授業

導入で時間がかかってしまい、

話す時間が足りなくなってしまう…

ということは、みなさんも経験があるでしょう。

そんな悩みは、反転授業で解決せよと書いてあります。

 

確かに教師の説明って

聞いていないことも多いし、

それなら、事前に動画をわたして、

その後テストをしたらいいというのは

とても効率的。

 

授業では誰かと話す時間がたくさん取れます。

でも、そんな授業、あまりイメージできない…という場合は、

反転授業を受ければいいと思います。

上記で紹介したインストラクショナルデザインの講座は

反転授業なのでその点でもいい経験になります。

 

逃げられないと覚悟を決める

最後に、コロナ禍で10年ほど早めに進んでしまった

教育界のICT化。

わたしはとてもよかったと思います。

 

コロナが来る前はやはりICT化に

眉をひそめる人たちもやはりいました。

自分の授業を棚にあげて、

スマホを持ち込むとゲームをするとかいって

スマホを取り上げたりするなどどということも

耳にしました。

 

でも、この本にはこうあります。

これはもう現代病のようなもので、ある程度の割り切りが必要ではないかと感じています。

本当にそうなんですよねえ。

常識とかいうのも少しずつ変化しているのだと思います。

 

この本は「乗り遅れるな」と煽っている本でもなく、

学習者の利益を考え、教師の生産性を高めるには、

やはりICTを使っていくのは避けられないし、

今、全然使っていない人でも

安心してその一歩が踏み出せるように

背中を押してくれています。

 

コロナ禍により、たまたま変化のスピードが

予想外に早くなったことで

言い訳はできなくなりました。 

 

もう逃げられないと、覚悟して未来にむかって

みんなで歩きましょう!

 

ICT化にワクワクする人も不安な人も

ぜひ、読んでみてください。

では、また!

 

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