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映画レビュー・ネタバレ【ラスト・プリンセス】清く正しいプリンセスの苦難と幸せ

(2019年4月24日リライト)

 

なんとなく興味をひかれて

映画館にいったんですが、

完全に失敗でした……。

 

こんばんは、

わかばです。

 

ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女(2016/韓国)


『ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女』2017年11月8日(水)DVD発売/同日レンタル開始

監督:ホ・ジノ

主演:ソン・イェジン

あらすじ:

 日本統治時代の韓国。李氏朝鮮第26代国王から初代皇帝となった高宗の娘・徳恵翁主(ソン・イェジン)は、1925年、朝鮮総督府によって日本に留学させられる。数年後、東京で徳恵は、大日本帝国陸軍少尉になった幼なじみのキム・ジャンハン(パク・ヘイル)と再会。ジャンハンは祖国の独立運動のメンバーで、徳恵を亡命させるための計画を進めるが……。

 

以下、ネタバレ・感想です。

事実をモチーフにした映画

普通は「事実に基づいた映画」となりますが、

この映画は「事実をモチーフにしたフィクション」

となっています。

だから、事実はちがうけど、

ちょっといいように脚色してみましたってこと?

まぁ、それでも面白かったらいいかなって思いますが、

実際にはどうだったか?レビューしていきます!

 

主人公は徳恵翁主(トッケオンス)です。

李氏朝鮮の国王、大韓帝国皇帝高宗の王女で、

実在の人物です。

詳しくは→徳恵翁主 - Wikipedia

 

徳恵姫が生まれたのはすでに日韓併合のあとですが、

姫は王に愛されて活発で賢く強い姫に成長します。

 

しかし、ヒール役である総督府の役人ハンに

無理やりに着物を着ろと言われたりします。

ところが、徳恵姫はお付のものに着せてみたり、

日本へは留学しないとかたくなに言ったりします。

天真爛漫で圧力に屈しない非の打ち所のない姫を

演じています。

前半のみどころはこのハンVS姫です。

 

プリンセスの恋

 

そんな強い姫ですが、

プリンセスなので淡い恋心も抱きます。

キム・ジャンハンです。

彼にピアノを教えてあげるシーンが

幸せな記憶として、のちのちにも

回想としてでてきます。

キム・ジャンハンは戦後、ジャーナリストになり、

帰国できていなかった徳恵姫を帰国させることに

尽力します。まぁ、そこを描くための伏線なのですね。

 

プリンセスの苦難

無理やり日本に留学させられたプリンセスは

元気もなく、ただ無為な日々を送っていました。

が、そこへ大好きなキムハンジャンがやってきます。

 

そして、キムハンジャンに誘われ、

あろうことか、独立運動をしているグループの

アジトへ通うようになり上海への亡命を試みます。

それも、軍の式典中に爆破騒ぎを起こして、

その混乱に乗じて逃げるという計画。

まぁ、このあたりがエンターテイメントとしては

手に汗握る展開です。

 

市街地で銃弾が飛び交う中を

キムジャンハンと姫が手に手をとって逃げるという

おきまりの展開。

 

そして、もうだめだとなった時、

「わたしもあとで必ず行きます」

「いやだわ!あなたと一緒でなければ!」

とススで真っ黒になりながらの涙のシーン。

https://iwiz-movies.c.yimg.jp/c/movies/pict/c/p/8b/06/360044_004.jpg

 

プリンセスの希望

 

しかし、亡命計画はハンによって阻止されました。

そして、その後、朝鮮からの労働者の前で、

「頑張って仕事に励むように」とのスピーチを

日本語でするよう、またもハンに強制されます。

 

ところが、いきなり韓国語で

「いつか祖国に帰れます。希望を捨てるな」

というようなスピーチをしてしまいます。

やっぱりプリンセスは自らの身を顧みずに、

みんなの希望でなければなりません。

 

プリンセスのラスト

 

プリンセスは旧対馬藩主宗家当主のの宗武志氏と結婚。

長女正恵を出産。

東京のごく庶民的な家で終戦を迎えます。

もちろんプリンセスは「これで韓国に帰れる!」と

正恵をつれて、意気揚々と港へ向かいますが

 しかし、ことはそう甘くなく、プリンセスは

帰国を拒否されるのです。

プリンセスは精神を病み、病院に入院。

長い歳月がたった後、

そこへ、あのキムハンジャンが

迎えに来てくれるというラストです。

 

まとめ

 

歴史に翻弄されたプリンセスは

プリンセスは欠点はまったくなく

美しく、困難にも負けず、

強く生きようとします。

けれど、どうしようもなくなったとき、

初恋の人が現れて、救い出してくれる。

なんという完璧な筋書きなのでしょう。

 

そういうプリンセスの描き方こそが、

ありきたりすぎて、つまらない。

歴史的な新たな解釈のようなものはなく、

ただ、物語を盛り上げるための脚色には

興ざめしてしまいました。

 

では、また~。

 

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