日本語教師わかばの教え方がうまくなるブログ

日本語教師わかばのことばにまつわるあれこれ。ライターもやってます。旅行と映画と本が好き。

【書評】つまずきやすい日本語「言葉に対する暖かいまなざし」

週に一度はフラフラと本屋をうろついています。

その時間が大好きです。

 

こんばんは。

わかばです。

 

今日は本を紹介します。

本屋で偶然見つけて、ジャケ買いした本です。

こちらです。

つまずきやすい日本語 (NHK出版 学びのきほん)

つまずきやすい日本語 (NHK出版 学びのきほん)

 

 

 

どんな本?

NHKの学びのきほんシリーズの一冊です。

でも、NHKのテキストではありません。

最近創刊されたみたいで、

なんか廉価でお手軽に教養を身につけられる

というのがコンセプトのシリーズみたいですね。

 

さて、こちらの本、コンセプトの通り、

すぐに読みきれます。

往復2時間の通勤時間内で十分読めてしまいます。

だから、内容が薄いのか?というと全くそんなことはありません。

わかりやすい言葉で、刺さる言葉が満載です。

 

例えば以下のようなもの。

 

 

言葉には間違いというよりつまづきがある

わたしは筆者の言葉という捉えどころのないものを

扱う人間に対する敬意と暖かいまなざしを感じました。

言葉は変化するものであり、一人一人違う辞書を

頭の中に持っている。

だから、うまく伝わらなくて当たり前なのだと。

 

著者ははじめにでこう書いています。

「間違いやすい日本語」といってしまうと、ことばには「正解」「間違い」があることになります。でも、学校のテストと違って、実際の生活の中で使うことばには、「これを覚えておけば、常に正しい」という絶対的な正解はありません。同じく、絶対的な間違いもありません。

 

日本語教育の世界に生きていると、

言葉にやたら厳しくなってしまう傾向があります。

敬語の使い方や慣用句の使い方など。

もちろん、学校で教えているのですから、全てOKにはできません。

でも、「正解」を持ってただ、学習者を判断する教師にならないためにも、

「絶対的な間違いはない」という考えを自分の中に住まわすのは

大事なことだと思います。

私たちがことばで意思疎通するために有効なことは、言葉のいわゆる「正誤」を覚えることではなく、言葉をうまく伝え、かつ受け止める方法を追求することだ

 こういう考えを持って日本語教育に取り組んでいきたいものです。

 

言葉は変化する

わたしは2章の言葉の変化についての話がとても

印象に残っています。

例えば、最近でいえば

「よき」とか「エモい」とか

「映える(バエル)」といった言葉は

最近、うまれた言葉ですよね。

このように口語はどんどん変わっていきます。

新しい言葉が生まれ、使わなくなった言葉は死語になります。

では、書き言葉はというと、

全然変わらなかったらしいのです。

日本語の話し言葉と書き言葉の歴史には

「なるほど〜」と思ってしまいましたので、

ぜひ読んでみてくださいね。

 

つまずきやすい日本語 (NHK出版 学びのきほん)

つまずきやすい日本語 (NHK出版 学びのきほん)

 

 

 

では、また〜

 

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