日本語教師のわたしが学生さんを「あの子」と呼ばないのは…
タイトルのようなことが、
時々、ツイッターランドで話題になりますね。
なので、今日はわたしの考えを書き残しておこうと思います。
わたしは学生さんを「あの子」と呼びませんし、
呼び捨てにもしません。
どんな時であれ、○○さんと名前で呼びます。
「あの子」と呼んだり、
呼び捨てにするのは、
身内の者に対してのみ許されることだと思うからです。
わたしは学生さんをお客さんだと思っています。
身内では決してありません。
しかし、日本語の先生によっては、
日本のお母さんのように慕われることが、
いいことであるかのように言われる方もいます。
それも確かに一理あるかもしれません。
たった一人で外国へ来た学生さんは、
心細いでしょうから。
でも、わたしは日本のお母さんにはなりません。
理由の一つ目は、十数人のお母さんにはなれないからです。
クラスの誰か一人または数人のお母さんでは、
不公平だと思うからです。
かと言って、全員のお母さんにはなれないと思うのです。
理由の二つ目は、家族のように接することの
悪い面が必ずどこかで出てくると思うからです。
つまり、自分のウチの者だと認識することにより、
自分のもののように感じ、
支配するようになるからです。
マターナリズムにはそのような危うさも
含んでいると思うからです。
ある先生が「あの子は○○だから…」と言った時、
ベテランの先生は
「お前が産んだのか?」と言ったと聞きました。
わたしは「あの子」と言えるのは、
自分の子供だけだと思っています。
スポンサーリンク