日本語教師わかばの教え方がうまくなるブログ

日本語教師わかばのことばにまつわるあれこれ。ライターもやってます。旅行と映画と本が好き。

日本語教師資格創設が動き出した?の件

最近、あまり更新していなかったブログが

にわかにPVが増え、「どうしたの?」と思っていたら、

以前に書いたこちらのページがかなり読まれているんですね…

www.wakaba-nihongo-writer.net

 でもこれは1年前の記事。

 

今回はこちらの記事が出たことで、

みんな情報を求めているみたいですね。

digital.asahi.com

Twitterでもいろいろとつぶやいている人が

たくさんいて、私も気になってはいました。

 

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ポイントとしては以下の3つだと思います。

 

・「資格がないと教えられない」ではなく「お墨付き」程度のもの

・資格の条件は①大卒②試験合格③教育実習

・現行の有資格者の扱いは未定(告示校の教師はスライド式に資格が与えられる?)

 

教育実習ってどこでするの?って話ですけどねえ。

日本語学校といってもそんなに多くはないし、

そもそも、教育実習を指導するのは誰なのよ?

という話です。

クラスの一斉授業では限界があるっていう流れなのに、

クラスで教育実習してもねえ。

みんながつぶやいている現行の有資格者をどうするかっていう話も

もちろん、無理がありますよね。

 

で、そういうことを踏まえて、

今思うことをつらつらと書いてみようと思います。

 

国家資格化が必要か?

1年前は国家資格化してほしいと切に願っていました。

というのも国家資格化したら、

専門性が認められると思っていたからです。

でも、本当にそうでしょうか?

もちろん国家資格化してくれたらそれはありがたいです。

でも、ちゃんと仕事として成り立つところを見せないと、

信用してもらえないと思います。

「国家資格になったけど、日本語の先生に頼んでも

 日本語力伸びなかったよ」

みたいなことになってしまったらどうしようもないんです。

だから、国家資格化はもちろん嬉しいこと。

でも、それで満足していてはいけないと思うという話です。

だって調理師だってそうですよね。

「調理師の資格持ってます」ってだけで、

美味しい料理が作れるとは限らないじゃないですか。

「調理師の資格持ってます」ってだけで、

給料が上がるわけでも、

お客が来てくれるわけでもない。

ただ何も知らない人が料理を作って、

お金をもらうってことをなくすためのものであって、

日本語教師の国家資格化も何も知らない人が

教えるのをなくすためのものでしかないような気がします。

そういう意味では質の担保になるのかもしれませんね。

 

入れ物をつくる方が先では?

 

 私は、国家資格化はもう少しあとでもいいと思います。

それよりも、先に入れ物を作ることが先決ではないか?と感じています。

経済的な理由で日本語教育のサービスにリーチ出来ない人が

安心して学ぶことができる場。

そういう場所をまずは作ってほしい。

できれば、学齢期のための場所と大人のための場所に分けて、

全く日本語を勉強したことのない人や、

働きに来て、日本語がわからない人、

自分でもっと日本語を学びたい人など、

国からの援助で、せめて300時間くらい学べるようにすべきです。

教える人は、例えば大学の先生なんかが

カリキュラムを作って、今教えている先生を募集したって

いいじゃないかと思いますけどね。

例えば、経験3年とか検定合格者とかにすればいいと思います。

 

これからのこと

 終身雇用も年功序列も過去のものとなってしまった今、

仕事に安定を求めるのは、無理なお話です。

だから、日本語教師も待遇が悪いとか、

安定しないとか文句を言っていてもしょうがないのかなと

最近思うようになりました。

もちろん、労働基準法を違反しているような学校は

淘汰されるべきだし、

ブラックな労働環境にいる人は声をあげるべきだと思います。

でも、日本語教師として自分は何ができるか?

どんな価値が提供できるか?考えていくべきだと思います。

 

では、また〜