日本語教師わかばの教え方がうまくなるブログ

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中級の聴解授業の進め方を紹介!聴けるとはどういうことか?

「○○さんはよく聴けるよね」

「△△さんは聴けてないね」

とよく繰り広げられる職員室での会話ですが、

聴けるってどういう状態をいうんですかね?

 

こんばんは

わかばです

 

今日は私が行なっている聴解授業の方法を紹介します。

 

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聴解授業の考え方

聴けないのと聴かないのは違う

日本語学校の聴解の授業では、

教材を使って問題を解いたりしながら、

聴く授業をすると思います。

 

それで、先生方がよく誤解しているのは

聴けるけれども聴いていない学生さんも

いるということだと思います。

つまんない授業だと聴いていない学生さんもいます。

それは聴けないのではありません。

 

聴けるか聴けないのかの判断

聴けているのか聴いていないのかは、

外側からは判断できません。

 

じゃ、どこで判断するのか?

これはわたしの意見ですが、

ある分量のものを聴いて、

100%理解できるということはありません。

 

その中で理解できる語彙や表現が何%あるかが

聴く力なのではないかと思っています。

そしてそれはリピートしたり、シャドーイングしたり、

ディクテーションしたりするとわかると思います。

(これも積極的に参加していることが条件ですが)

 

それができるように訓練していくのが聴解の授業だと思います。

 

中級の聴解授業

ウォーミングアップにディクテーション

というわけで、いつもディクテーションがらスタートします。

長音、促音などの特殊音をしっかり聞き取れる訓練です。

例えば「切符と切手を両方買った」みたいな文を聴いて、

ディクテーションです。

 

オススメの教材

その後、ある程度の話を聴いてもらいますが、

その時に使う教材は以下です。

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授業の進め方

だけど、この時点では何も見せず、

自分のノートを広げて、

とにかく聞こえた言葉語彙をメモしてもらいます。

 そして、その言葉を行ってもらい、

ホワイトボードに書いていきます。

それも、なんとなく話が繋がるように書いていくんです。

 

そしてさらにもう一度聴いてもらう。

そうすると、全体像が見えるようになる。

一つ一つの言葉が、立ち上がってくるんです。

 

そこまできたら、

QAをやる。

QAをやって内容が確認できたら、

スクリプトを配布します。

しかもそのスクリプトは虫食い(ブランク)を

施しておき、またそこで重要表現や語彙などを、

確認できるようにしておきます。

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最後はシャドーイング

最後はシャドーイングでしめます。

ここまできたら、その聴解教材に

わからないところはなくなっていると思います。

そこまで聴かせるのが聴解の授業だと、

考えています。

 

では、また〜