日本語教師わかばの教え方がうまくなるブログ

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【みんなの日本語29課】自動詞と他動詞の教え方

初級ばかり8年やってたわかばです。

とはいえ、ブログでは初級について書くことは少ないので、

今日は初級の自動詞と他動詞の導入の仕方について書きます。

 

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最初の頃、見学も研修もほとんどなかったので、

自分なりに工夫して授業をしていたんですが、

この「みんなの日本語29課」はかなり手強く、

なかなか理解してもらえませんでした。

当時の主任の先生にどうやってやったらいいか

聞きました。

 

その答えは「まず自動詞、他動詞を導入して、

その後、〜ています、を導入」ということで焦りました。

語彙としての自動詞他動詞は導入していなかったからです!

それではわかるわけないですよねえ。

そして、その後やっている自動詞他動詞の

導入方法を紹介したいと思います。

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自動詞・他動詞の導入方法

 

まず、「開けます・開きます」です。

教室のドアを開けます(教師がやってみせます)

コンビニのドアが開きます(動画に撮っておく)

「閉めます・閉まります」も同様に。

 

それから「つけます・つきます」

教室の電気をつけます(教師がやってみせます)

街灯がつきます。(絵でも書いておくといいでしょう)

 

「消します・消えます」

教室で火をつけるのは問題があるかもしれませんが、

マッチに火をつけて「ふー」っと吹いて「消します」

消えるまで待って「消えます」

 

「落とします・落ちます」

「落とします」は実がたわわに実った気を描いて

幹を揺すっている人の絵を描いて「落とします」

何もしないで実が落ちてくる絵を描いて「落ちます」

 

「止めます・止まります」

チョロQみたいな車を持っていき、

走らせてから、自分が手を出して「止めます」

それから自然に止まるのを待って「止まります」

 

「折ります・折れます」

割り箸を持っていって「バキッ」と折る「折ります」

台風の後の写真をみせて、木の枝が「折れます」

 

「壊します・壊れます」

この課の導入のために小さな積み木セットが便利です。

何かをささっと作って、オーバーアクションで壊してください・

そして「壊します」

その後、同じものを組み立てて、

「風が吹きましたー!」とかいって「壊れます」

 

割ります・割れます

風船を使います。一つは膨らませておいた風船を

「割ります」

もう一つは、その場で膨らませます。

そして、大きくなっても空気を吹き込むのを

やめないでください。そのうちに「割れます」

 

この辺りになってくると学生さんも理解してくれます。

なんとかして、自動詞を表現しようとしていること、

それが、教室では表現しにくいことなどを

その様子から読み取ってくれるのではないでしょうか。

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「〜ています」の導入

 

まず、教室のものを使ってやるのがいいですね。

窓を開けます、と言ってから

窓を開けます。

そして「開けました」という。

そして窓を見せて、

「窓が開いています」という。

その結果であることがわかればいいと思います。

 

またはリュックサックのファスナーを

開けたまま歩いている人になんといって、

声をかけますか?

「あ、カバンあいてますよ!」ですよねー。

 

 また私は夫の古いワイシャツを改造して

・破れています

・汚れています

・ボタンが取れています

・タグがついています

などの練習ができるようにしてあります。

 

参考になれば幸いです。

では、また〜